3ポートシリンダー開発への道■                           UP:2008.2.25

ユナリATV50LTD来ました!!
 
  当時(2006年3月頃)数人の仲間から始まりました。
 早速、期待に胸膨らませ乗ってみたところ「ムッチャ遅い(T_T)」
 最高速45〜50km/h程度・・・ とにかく遅い!これぢゃダメ!!
 ・・・って感じで早速、改造を始める!!

 以前、YAMAHA・JOGをウイリー仕様にしていたため、それをベースにして、
 駆動系からスタート!! 多少の知識も持っていたため「イケる!!」と思っていたが、
 全然ダメッ!?(多少TOPスピードは良くなったものの、低速は逆に悪くなる・・・)
 今までの知識程度では、全然通用しない事を痛感(>_<)
 とにかく、エンジン自体のパワーを上げなければ!!
 ・・・で、チャンバーを取り付け、パワーupをはかる。チャンバーを生かす為、ウェイトローラーを買いあさり、
 セッティングに明け暮れる。出足も少し良くなりトップスピード65km/h

でも!もっとパワーが欲しい!!どぅ〜する!?
 この辺から、改造にかなり火がつく!!
 エンジンパワーを上げるとなると、一番早いのがボアアップ・・・でも、公道走行が出来る
 バギーでは法律に引っかかる!!49ccでの残された方法は「ポート加工でしょ!」
 ・・・でも、どの程度の加工をすればイイのか分からない・・・??
 そしたら、ハマさんが「排気ポート5mm上げさぁ〜!!」って(^^;)!?
 ・・・この根拠の無い一言からシリンダー加工が始まる。

 理屈も分からないまま、リューター片手に慎重に加工。
 取り付けて走行してみると、これが、なかなかイイ!!駆動系セッティングも併せて
 TOPスピード70km/hオーバー!! ・・・ところが、ここで問題発生(汗)
 シリンダー加工したら、明らかに高回転域でのパワーは出ている!!しかぁ〜し・・・
 低速が弱い(--;)坂道発進なんて大渋滞の素(汁) 低速の弱さを改善したい!!
 車輌重量の有るバギーで、非力なスクーターベースの50ccエンジンでソレが可能なのか!?

ここで、一つの考えが・・・
 例えば、ギア付き50ccでパワーバンドが8000rpm以上で、それ以下はスカスカなパワー特性の
 マシンが有ったとする。でも、そのマシンはスタートから8000rpm以上をキープして走れば、
 何の問題も無くパワフルに走れる!!
 で、あれば、バギーのエンジンでもパワーの出ている回転域でクラッチインさせて走らせてしまえば
 発進からトップスピードまで早いのが出来るはず!!
 この理屈が正論なのか? 屁理屈なのか??
 この仮定が確かなら、まずクラッチインの回転数の調整から始める。
 上の回転数でクラッチを繋げばイイのだから、クラッチスプリングを強くしたり、軽量のクラッチで
 クラッチインのタイミングを上げてやればイイ!!
 試してみたところ、確かに今までより高い回転数でクラッチインしているが、しかし発進時の
 「ダルさ」は変わらない!! 「なぜ??」理由が分からない・・・
 ケースカバーを外し、実際に目視してみた。
 エンジンを駆けて、フカしたところ、クラッチインまでに、既に駆動系の変速が始まってしまってる(*_*)
 「これって、ギア付きの2速、3速で発進してる様なもんやん・・・」
 これぢゃ出足悪いの当たり前(汁)
 なら、ギア付きの1速の状態でクラッチインのタイミングを高くすればイイと思い、ドライブプーリーが
 動かずクラッチインするところまで、ウェイトローラーを軽くして走行してみる。
 クラッチインしてスタート!!フィーリングはOK!! ところが、その後、エンジン回転ばかり上がり、
 トルク感も無く、トップスピードが出ない・・・(自分達用語でだだまわり)
 やはり、ウェイトローラーが軽過ぎるのか、変速が出来ず、プーリーが高速側に移動出来ない。
 ウェイトローラーの重さ、トルクカムの角度、センタースプリングの変更、ドライブベルトの変更、何をやっても
 上が良ければ、下がダメ∞下が良ければ、上がダメ≠フ繰り返し・・・・・・
 仲間に聞いたら、「50ccのエンジンで、この重量の車体を動かすのだから限界なんぢゃ・・・」と言われ、
 確かに、そうなのかもとは思ったが、最初の「出足からパワーバンドの中で走れれば、絶対に早いはず」
 と言う理屈が忘れられず、ここで上限を決めたら進展は無いと思い直し、一から考え直す事に・・・

 要は、エンジンの持っている力を、上手く使えばイイのだから、
 「駆動系で調整するって所は間違いないハズ!!」
 以前の「モトチャンプやスクーターチャンプ」を読みあさり勉強(苦手・・・)
 すると、駆動系変速の大半はドライブプーリーにある事を知り、
 変速タイミングを決めるのは、ドライブプーリーである事を知った。
 バギーの場合、車重が有る為、低速が死にがちなので、
 直ぐに、上の方へ変速したがるプーリーは使えないのでは・・・と、仮説を立てた。
 「ぢゃぁ変速しにくいプーリーはドレ!?」「実際、付けてみないと分からない・・・」
 そんなこんなで、プーリーだけで7種類以上買って、それぞれテスト。
 有りました「限りなく最高!!」と、思われる一品が!
 そのプーリーを付けた途端、下から上までキモチ良いフィーリングを得ました。
 実際、今、仲間のバギーのほとんどが、そのプーリーに変更しています。
 (バギーの仕様、特にマフラーにより、フィーリングは左右されると思いますが・・・)
 こうなると、改造にも勢いが付き、「もっとパワーを!!」と、調子の乗るしまつの悪さ(^^;;

よりエンジンパワーを上げられないか!?
 シリンダー(排気ポート)を加工した事で、かなりのパワーUPが感じられたが、
 そこには、まだまだ、改良の余地がある!!
 そう思ったら、作る・調べる・買う、この三つは絶対必要と思い、行動開始!!
 バギー以外の仲間にも声をかけてシリンダーを集めて削る、本・パソコンなど使って調べる、
 市販されているシリンダーを購入して取付てみる。
 かなりの時間と、お金を使い(今ぢゃ思い出したくない金額・・・)、段々と整ってきた。
 排気ポートの上面を削って排気タイミングを早くすると、エンジンが高回転になる事。
 そのままだと、圧縮圧力が下がる為、ヘッドの面研や、薄いヘッドガスケット等で調整が必要な事。
 横方向を拡げ、ポート内の内容積を増すと、トルク・力が出る事。等々。この時は楽しかった〜!!

 排気ポートの加工が楽しくなって、しばらくして、またもや問題発生!!
 排気ポートの拡大化により、パワーUPはしたものの、突然、おっそろしい音と共にエンジン停止!?
 直ちに、腰上をバラしてみると、焼き付きとは違い、リングが割れ、ピストン、シリンダー共に破損・・・
 ヘッドも、割れたリングが当たったのだろう、多数のくぼみ傷が・・・ ここから、また苦悩の日々。
 エンジンパワーは絶対に欲しい!ここは譲れない!!
 
 この辺りから仲間に「壊すの覚悟で協力してほしい」とお願いしてみたところ、
 かなりのバカ≠ェ揃っているのだろう。アッサリOKの返事!!嬉しかったp(^^)q
 ここからは、より一層、仲間を巻き込んでトライ&エラーの繰り返し・・・
 排気ポートの形状変更、使用するオイル、オイル量、エンジンの組み方、シリンダー・ピストンのクリアランス等々
 思い付いた所は、改良・変更など試して、多少の改善はあったのだが、
 パワーは出ているものの、ど〜しても壊れる・・・
 この辺りから、「どうも排気ポートの開口面の開けすぎでリングが引っかかるのでは?」と、思いつつ、
 あのパワー感が忘れられない・・・と、中毒のようになっていた。
 (なんとか壊れないかも?と暫定状態になるまで約1年ほどかかる)
 
 ※壊れたシリンダー/ピストンの山 これでも半分位かな(汗)

この間に、外装のカスタム、ドレスアップも併走して続いている。

平成20年も明け、新年早々に雪が積もり、雪上走行開始!!
 これを機に、冷めかけていたバギー熱≠ノ再び火が点く!!
 Kトラの荷台にバギーを載せ、雪山へ走りに行く日々。
 雪山は楽しい♪ バギーでドリフト走行が出来るから、仲間も寒い中、楽しい事が止められず、
 週末には必ず集まって出かける程。
 ところが、またまた問題発生!!またもや、シリンダー・ピストンがリングの引っかかりにより破損!!
 
  しかも自分のバギーのみ(怒ッ!!)
 仲間達は雪山をエンジョイしているのに、自分だけはエンジントラブルで下山・・・
 それも、1回2回ではなく、30分も走行すれば、ほとんど壊れる始末・・・
 どうにかして、壊れないエンジンは作れないものか・・・ 雪山を走るにはかなりのパワーも要る、
 でも、壊れたら楽しめない!! またまた苦悩の日々・・・

 今まで、エンジン破損の原因(排気ポートの拡大のし過ぎでリングが引っかかるのでは?)に対し、
 気付かぬフリをしていたが、ここにきて、正面から勝負する必要が出てきた。
 以前に、排気ポートの加工の後、センターリブ≠フ取り付け加工をしてくれる会社が、
 雑誌で紹介されていたが、既に連絡が取れず、加工をしてくれそうな他の会社に連絡したところ、
 取り付け加工は出来るでしょうが、後でクラック(亀裂)が入る可能性が有るとの事・・・
 折角、出来上がったシリンダーにクラックが入ったら流石にショック!!なので、依頼断念・・・
 それならと、市販されている、リブ入りのシリンダーを使ってみたら!?と、購入!!
 しかし、2社ほどしか無く、どちらも高価でアルミ製。両方共、購入してみたが、
 セッティングが下手なのか? バギーの重さなのか?? 高回転域は良いのだが、
 中間のトルクが出せず(鉄シリンダーの方がフィーリングがイイ!!)アルミ製は使いづらかった。

気に入った物が無けりゃ作るっきゃないっしょ!!
 実は、一度、排気側3ポート(ノーマルの排気ポートにリブ(柱)部を残し左右に補助ポートを作る)の制作を
 仲間に内緒(出来なかったら恥ずかしいので)で、やってみた事があったのだが、アッサリ失敗・・・
 かなり難しい。50ccなのでボアからスタッドボルトまでの肉≠ヘ、90ccなどよりも多いのだが、
 リブを残して削るとなると、1ポートを削るのとは全然、訳が違う。ケタ外れに難しい・・・
 しかし、「パワーは欲しい、耐久性も欲しい」この2つを両立させる為には、他に道はない!!
 再び制作に挑む事に!!

 まず、前作の失敗と同じ失敗は出来ない。と、言うのも、シリンダーを加工する際、
 リューター≠ニ言う工具を使って削るのだが、リューターの歯が高速回転している為、
 切削面に当たる瞬間に走って≠オまい、他の部分にキズを入れてしまうのだ!
 そこで、シリンダー内にマーキングした後、削らない部分をマスキングしてから行う事にした。
 それと、同じ作るなら、1ポートよりもパワーが欲しい!!
 上手くイケば、1ポートより、排気ポートは拡大出来るハズだから、1ポートでは、
 出来ない所まで、横幅を拡大する事に決めた。(かなり欲張り)
 
さて、肝のシリンダー制作!!
 だが、かなり辛かった。
 まず、トンネルの様にしてシリンダー側からも、エキパイ側からも、それぞれ慎重に削り進める。
 自分の持っている工具を駆使し、ようやく補助ポート貫通!!
 左右の補助ポートを貫通させた瞬間、勝ったな!!と、思った。シリンダーの野郎に!
 そんな、こんなで、一作目完成。
 
 早速、取り付け、試乗したところ、いままでの1ポートシリンダーとは、セッティングが異なる様で、
 一からのスタート(当たり前か・・・)
 
 3ポートの加工が成功したら、したなりで、一作目で出来なかった事が気になり、
 バギーのセッティングの途中にも関わらず、二作目制作開始(再び加工屋の血が燃える!!)
 一作目から二日と空けず二作目を制作していると、仲間の一人が、エンジン壊れたとの事。
 シリンダー加工が楽しくなってか、一作目の成功に気を良くしてか、仲間のバギーは、他の人に任せ、
 以前からの、1ポートシリンダーだとキケンなので、自分のバギーから、3ポートシリンダー移植する事に。

 一作目が出来た頃から、仲間内にも公表していたので、既に制作依頼が・・・
 二作目のシリンダーは自分で使うつもりだったので、排気ポートの内壁をかなり削り込んでいたので、
 ものすごく時間がかかった。
  自分のバギーに取り付けると3・4作目と、直ぐに取りかかった。
 3・4作目と、開口面積は変えず、内壁は、それ程削らずに仕上げる事に・・・
 手作業なので、個体差は出るが、排気ポートの内壁を削り、内容積を大きくした方と、
 削り過ぎず、流速が生かされそうな方と、比較したかったのもあり、説明し二人の仲間に渡す。

 一刻も早く、3ポートシリンダーを欲しがっている連中には、シリンダーもいき渡り、
 自分も含め、セッティング開始。
 各自、キャブセッテイングから始まり、駆動系から見直したり、暫定的ではあるが、確実に、
 1ポートシリンダーより、確実にパワフルに仕上がってきた。
 ※各車、仕様の違い等有りますので、あえてセッティングデータは控えさせて頂きますm(__)m
 
現時点で、公開出来るデータは
 06ユナリATV50LTD-Pro、各部セッティング次第で、
 舗装路面にて、低速でバーンナウト(リヤホイール・ダグラス11J、タイヤ・イノーバ225/40-10)、
 高速域では80km/h以上確認できました。
 (ドライバー体重85kg、舗装直線路、ほぼ無風状態にて)


 今まで、1ポートシリンダーで80km/hを達成していたのは、自分のと、もう一台の2台だけでしたが、
 3ポートシリンダー装着車は軒並み、80km/h以上をマークしています。
 現時点で、自分の知っている中の50ccシリンダーでは最強ですd(^^)b

 今後も進展が有れば随時、更新していきます。